• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第45章 捕らわれた未来(18)





「……この世界…時を超えて、……一体ひまりはどこから来たんだっ!!」


俺は佐助の肩にしがみ付き、声を上げる。


「……今から全てを話します。彼女が遠くに行っていたら、時間が余りありません。手短にはなりますが、聞いて下さい」


その場に居た全員が佐助の話を聞いて暫くの間、何も言うことが出来なかった。


(まさか……そんなことが……)


全ての話を聞き終わり、佐助が朝までにひまりの居場所を割り出し後、俺たちは急いで馬を走らせる。




(ここからだと、辿り着くのは夜になる)




佐助が予測した時刻。それまでにひまりを見つけ出さなければならない。



ーー俺の計算が正しければ……今夜、ひまりさんは、元の……約500年後の未来に強制的に戻されます。



(今、思えばひまりの言動や行動は何処か変わっていた)


戦で溢れているこの時代に、危なっかしくて、馬鹿みたいに真っ直ぐで……


なのに俺はあの夜……
話も聞かず。
向き合うのを拒み。

真実を知るのを恐れ……
ひまりを傷つけた。




ーー私が好きなのは家康だけだよっ!




真っ直ぐな瞳から逃げて。




ーーちゃんと私の話を聞いてよっ!




伸ばされた手を、俺は振り払った。




ーーいってらっしゃい!




どんな気持ちで俺を見送って……
どんな気持ちで姿を消したのか……



考えるだけで、息ができなくなる。




/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp