第1章 始まり
玄関から新八が戻ってきた。
「あの、結構若めの黒髪で色白の男の人がさんって人がここに来てないかって訪ねに来てて。多分貴方のことじゃないかと思うんですけど…」
「え、」
「お知り合いですか?」
どきりとした
この銀魂の世界で俺の知り合いなんて存在するはずがないのに
この世界で俺のことを知っているなんて逆に不自然だ
そいつならもしかしたら俺のここへ来た?来させられた理由を知っているのかもしれない
でも、なんだかひどく嫌な予感がする
「こんにちは。お邪魔します、あ、」
訪ねてきたらしき男と目があった
「ちょっと、かってにはいらないでくださ…………!」
新八がいきなり倒れて目を開けなくなった
「新八!?」
「しっかりするアル!!!!おまえ!」
「大丈夫、死んでないよ。意識を飛ばしてもらっただけ。じゃあいこうか、」
「ちょ、ちょっと!離してください!誰ですか貴方!
この世界で俺の知り合いなんているはずが…やめろ!」
そいつの手を振り払って後ろへ下がった
掴まれた手は異常に冷たくて、体温を全て吸いとられてしまうのではないかと思うほどだった
「はぁ、素直じゃないなあ」