第1章 デジタル長谷部
つまり私が頭おかしい人に仕立て上げられる訳だ」
「ええ。まるで野ざらし、みたいですね」
「野ざらし・・・?」
「歌うしゃれこうべ、と言った方が主には分かり易いでしょうか」
ああ、昔話でそんなのがあったような。
「ねぇ長谷部、他のキャラ・・・他の男士達は話す事は出来ないの?」
「いえ、可能ですよ。今は私が近侍なので彼らは奥にいますが」
それを聞いて私はワクワクしてしまった
「え、じゃあ近侍変えたら皆と話せるんだね?」
「あ、ちょっと待ってください主、その前に言っておきたい事が」
長谷部の言葉を最後まで聞かずに、私は近侍を変更した。
マウスポインタの矢印の先には
最初の刀として私が選んだあの男士。
一番長く隊に入れていたので思い入れが深い。
彼と、話をしてみたい。