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【イケメン戦国】時をかける妄想~

第10章 Enjoy Summer


「夏だ!海だ!」

「海水浴だー。」


「佐助くん!もっと楽しそうに!」
もう!と頬を膨らます凛。

「ごめん、凛さん。」
これでもノリノリなんだ、と
眼鏡を押し上げる佐助。


燦燦と照りつける太陽に
白い砂浜、青く輝く海。

そして綺麗な浜辺に並び立つ武将。


「‥なんでこいつらと。」
幸村はボソッと小声で呟く。

「いいじゃないか、幸。」
姫があんなに嬉しそうだ、と
ニコニコ微笑む信玄。


「おい佐助。俺の姫鶴をどこに隠した?」
苛々とする謙信に佐助は飄々と答える。

「秘密です。」



「それにしても、なんだこの格好。」
秀吉が水着の裾を引っ張る。

この日の為にと凛は
武将達全員に水着を仕立てていた。

「でも、大変動きやすいですね!」
さすが、凛様です!と
三成は感嘆の声を上げる。

「‥三成、煩い。暑いから黙って。」

「家康様。大変よくお似合いです!」
暑いとゴネる家康は、凛が
編んでくれた麦わら帽子も被っている。

「‥お前の耳は飾りか何かなの?」


「なんで佐助の水着とやらは
あんなに生地が少ないんだ?」
政宗が、謙信に追いかけ回されている
佐助を見てポツリと呟く。

他の武将達は膝丈のズボンタイプだが、
佐助はなぜかブーメランを希望して
凛に仕立てて貰っていた。

「さてな。」
光秀が、さも興味なさ気に呟く。



「おい、凛。」

「信長様、どうされました?」
白い砂浜の上を転けないように
信長の元へと駆け寄る。

「貴様は水着とやらは着ないのか?」
ニヤリと信長の口端が上がった。

その言葉に周りの武将達が
ピタリと動きを止め、
聞き耳を立てる。


ギクッと肩を揺らし、僅かに頬を染め
凛は正面に立つ信長を上目で見やる。

「‥着てます‥けど。」


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