第4章 自分では気付かない嫉妬
「消して欲しいのか?」
俺は佳奈に優しく問う
するとコクリと頷く佳奈。
だがそんなんで消してやる程、
俺は優しくない。
「じゃあちゃんとお願いしろよ。」
自分でも思っていないほど、声は低かった。
すると肩をピクッと体を震わし、
目に少し涙を溜めた。
「ふーん…お願い出来ないのか?」
「ちがっ…!」
顔が真っ赤な佳奈。
頼む。
理性…保て…
「お願い…消…して?」
「よく聞こえねーな」
佳奈は、
顔を下に向けると言った。
「テツロー…っ消して!」
「ん。いいぞ」
そう言って、
俺は電話番号を消した。