第17章 狂気な愛
(赤葦4年佳奈5年です。)
佳奈の家のインターホンを押す。
すると、出てきたのは佳奈のお母さん。
俺が佳奈に会いたいと言うと、
簡単に家に上がらせてもらった。
階段を登り、
二階にある佳奈の部屋に着くと、
ドアの前で止まり、
3、4回ノックする。
すると、中からは佳奈の声。
「入っていいよ…」
俺がドアを開け、部屋の中に入ると、
佳奈は大きな瞳をさらに大きく開ける。
「京治…くん?」
小さい頃の俺達は、
京治くんと、佳奈。
お互いにそう呼びあっていた。
顔が赤い佳奈。
あくびをして目に少し涙を溜める。
この時俺は、
この人をどうしょうもなく
────壊したくなった。