第13章 アリスを救う正義のマッドハッター
私たちが2人で立っていると、
男女関係なく、私たちをみて写真を撮る。
すると、こんな要望が…
「マッドハッターさーん!
アリスの手にキスして!」
「え?やるの?」
私はそう言ったが、
テツの行動の方が早く、
私の手の甲にはテツの唇。
顔が火照って、耳まで暑い。
さっきまで聞こえていた、
周りの騒ぎ声はもう聞こえない。
そんな時、1人の声で現実に戻された。
「黒尾さん。佳奈」
「おっ赤葦と木兎じゃん」
「このお店に、
可愛いアリスと、イケメンマッドハッターがいると言われて。
…木兎さんに連れてこられました。」
「お疲れ…」
すると、
同じ宣伝係の子に声をかけられる。
「ミスコン終わるから、
校庭か体育館の近くをうろついてて?
30分経ったら戻ってきてね。
あ、黒尾はここで待機。」
「じゃあ行ってくるね」
私はミスコンをやっている、
体育館へと足を早める。