第9章 付き合ってないしデートじゃない!
「お待たせ。」
テツの声がして、振り返ると、
テツは、さっき入ったお店のロゴが入ってる、
紙袋を右手に持っていた。
私は思わず
「え?」
と、口に出す。
「どうした?」
私の言葉に反応したのか、
テツは、言う。
「服…買ったの?」
私はテツに聞いた。
「あぁ。
佳奈がデートしてくれたから。
お土産」
「ありがと。」
しれっとカッコイイこと言っちゃってさぁ…
でもさぁテツ。
デートじゃないんだよね。
私はここまでしてもらったので
その言葉は、飲み込むことにした。