第11章 とLOVEる的な
「ナルミちゃんの声!?」
ちょうど風呂場前の廊下を歩いていた
山崎はナルミのただならぬ悲鳴声を聞いた
どうしたの!?と言おうとした瞬間
バンッッッ!!!と勢いよくドアを開けて
バスタオル姿のナルミが出てきた。
「どわぁ!!!ナルミちゃん!
そっそんな格好で!」
あわあわと顔を真っ赤にして慌てる山崎に
それどころではないと言う雰囲気で
「山崎さん!!助けて!」
半泣きのナルミが山崎に出てきた勢いのまま
抱きつく
「なっ何があったの!?」
抱きつかれたまま
手をどこに納めて良いかわからない山崎は
ナルミの腰に触れるか触れないかの
距離で手を納める
「ゴッゴッ…ゴキがっ…でっ出ました」
「なーんだ。そんなこと」
「ナルミ!!!!
どーした!!!!!」
ギクゥゥ!!副長の声だ!
こんなバスタオル姿のナルミちゃんと
密着してるところを見られたら
殺される!!!!
「ナルミちゃん!来て!」
「えっ!?」
グイッとナルミの腕をひっぱり
パニクった山崎は
脱衣場内に設置された
大人二人が立ってギリギリ入れる
収納スペースに逃げ込んだ。