第9章 妖刀「猫柳」
「おう、山崎なんだこれは?」
土方はマタタビを拾い上げると
ピキピキと青筋をたて山崎に詰め寄る
「あっあれ~~!?おかしいなぁ?
なんでマタタビが俺の袖から。あははははは…は」
ダラダラと冷や汗をかき目が泳ぎまくる
「山崎ゴラァァァァァァ!!!!」
「すっすいませーーーーん!!!!」
「おい!いい情報を手に入れたぞ!」
近藤はスパーーンと勢いよく戸を開いた
山崎の胸ぐらを掴む土方と
ぼこぼこにされる山崎
それを冷めた目で見ていた沖田は
その音がする方向に一斉に振り替える
近藤は興奮ぎみに話し出す
「伝説によると、その刀に取り憑いている猫は
貴族が飼っていた猫だったそうだ。
きっと豪勢なもんをたらふく食っていたに違いねぇ。
ご馳走を食わせてやれば未練もなくなるだろう!」
ふふん!鼻息を荒くして仕入れた情報を披露した。
「良かったなぁナルミちゃん。
これで元に戻れるはずだ」
そう言って近藤は
ナルミの頭をポンポンと撫でると
「フニャーーーーーー!!!!」
毛を逆立てナルミは
シュパパパパと近藤の顔面を引っかき
フーフーと睨み付ける
「なっなんでだぁぁぁぁぁ!!
なんで!?なんで俺こんな嫌われてるの!?
すごくいい情報持ってきたのに!!!」
「近藤さん、太古の昔から猿と犬は仲が悪い。
ゴリラと猫もまた然りでさァ。」
「そっそうなの!?」