第9章 妖刀「猫柳」
山崎に状況を説明した後、
総悟は土方の部屋の前の縁側に腰を掛けて話す。
「探すって言っても容易じゃありやせんぜ。
てんで検討がつかねぇや。
この際もう一度山崎とナルミさんの頭をぶつけて
山崎に猫に戻ってもらいましょう
その後は山崎を街に放して野良猫として
生きてもらえば全て解決でさァ。」
「名案だが、またナルミに痛い思いは
させられねーだろ。」
ナルミは土方の膝にあごを乗せて
スピースピーと気持ち良さそうに寝ていた。
「全く。ナルミさんのこととなると
過保護なんだからねィ。」
「副長ー!頼まれたもの買ってきました!」
ハァハァと息を切らした山崎が
何やら大量の荷物を持って現れた。
「おう。ご苦労
おら!ナルミ好きなもの選べ!」
「ニャア!!」
その袋の中には
猫のおもちゃやらふかふかベッドやら
たくさんの猫グッズが入っていた。
「ほんとにナルミさんのこととなると
過保護な人でさァ………」