第9章 妖刀「猫柳」
しかし妖刀って色んな所にあるんだなー
妖刀なんて手に負えない
俺にはこんな地味な刀がお似合いさ…
そんなことを思いながら加治屋から持ってきた
刀を見つめる
特別なんの特徴もない地味で少し古い刀だった。
だけどなんとなく気に入っている。
なんだか一心同体になった気分だ。
それから山崎はしばらく街をブラブラし
辺りは暗くなってきた
「さぁて、腹も減ったし飯でも食べて帰るかニャ。」
「おかえりなさい、山崎さん。非番楽しめましたか?」
屯所へ戻るとちょうど門の前を掃除していた
ナルミさんが出迎えてくれた。
「うん!久しぶりにゆっくりできたよ
本を買ったから部屋で読もうかニャ。」
そう言って山崎は自室へと向かった
「……………ニャって?」
ナルミは山崎の語尾に
きょとんとしてその背中を見送った