第5章 ヒロインの心は
「副長…素敵です」
あの言葉にはどんな意味があったのか
考えれば考えるほどナルミを目で追ってしまう
「ナルミさん、今朝の玉子焼きなかなか旨いですぜィ。」
「本当ですか?!うれしい!たくさん食べて下さいね!」
ナルミは誰にだって愛想よく対応する
別に特別な意味はねぇ
「ナルミさんこそ、もうちっと食った方がいいですぜィ。俺はもっと肉付きがいい方が好みでィ。」
そう言いながらナルミの二の腕をムニムニと触る
「ひやっ!くすぐったいです!きちんと3食食べてますよ」
「おい!総悟!お前そういうのはセクハラって言うんだ。辞めておけ」
「なんでィ。土方さんだって、ずーっとナルミさんのこと目で追ってるじゃねーか。そういういやらしい視線だって立派なセクハラでさァ。」
「んだとてめぇ!めっ目で追ってなんかいねーだろが!」
また始まった
ギャーギャー騒ぐ二人にいつものことと
全く気にせず
「麦茶おかわりいる方いらっしゃいますか~?」
せっせと仕事をこなすナルミだった