第14章 風邪っぴき
見回りから帰ってきたのか
廊下の先にタバコを吸いながら歩いてくる土方を見つけた
フラフラしながら必死に土方に声をかけた
「土方さん!」
「おう、ナルミ。ん?お前顔赤くねぇか?」
「あの…」
熱があってと続けようとしたが土方の言葉がそれを遮る。
「………またおめーは変なもん食ったな。昼間っからだけど仕方ねーな」
そう言って土方はなぜか少し嬉しそうにナルミの手を引き自室に向かおうとする。
「へ?ちょっと土方さん?」
土方は自室に着くやいなやナルミを優しく押し倒すとナルミの顔の横に両手を着き
「ナルミ…」
と囁く
「ちょ!ちっ違います!!これは媚薬のせいじゃなくて、熱があるんです!」
「あん?」