第13章 同郷
夜
全ての仕事が終わり
お風呂に入り、自室に向かって歩く。
ナルミの心はずっとモヤモヤしていた。
局長、仕事なんてあったかって言ってたし
こんなに不自然に屯所で会えないのおかしい。
もしかして、私…
あ!!
廊下の先に会いたくて仕方がなかった人物が見えた
やっと会えた!!
ぱぁぁぁと嬉しくなり
「ひじっ」
土方の名前を呼ぼうとした瞬間
さっと手前の廊下を曲がってしまった。
え、今目合ってたよね…………
ナルミのもしかしては確信に変わった
私、避けられてる
なんで?
とにかく、話したい!!
ダッと廊下を走り土方を追いかける
「土方さん!!!」
その背中に向かって呼び掛けると
くるっと顔を向け
「なんだ?」
と返事が返ってきた。
しかしなんだか冷たい目をしている。
「あ、あのもしかして私のこと避けてますか?
私、なにかしましたでしょうか…」