第13章 同郷
フーッと土方はまた背中を向けタバコの煙りを吐く
「…………………」
「…………………」
沈黙が怖い
「昨日、街でお前を見た。
……一緒にいた男、あれが幼なじみか?」
沈黙をやぶり土方が背中を向けたまま話し出す
「はい、昨日は幼なじみと一緒に出掛けました…」
「幼なじみっつってもよぉ、俺からしたら知らねー男だ。あんなのデートみてーなもんだろ、気分わりぃ」
「ごめんなさい…。でも土方さん彼は…」
「言い訳なんて聞きたくねぇ」
ガシッ
土方はナルミを壁に追いやると
右手でナルミの両手を掴んだ。
「ん!んんっ」
ナルミの顎を掴み噛み付くようにキスをする
何度も何度も呼吸すらままならないほど
激しく深いキスが襲う
苦しくなって涙目になるとようやくその唇は離された
「はぁはぁ………土方…さん…?」