第2章 お仕事開始!
「はじめまして!高梁ナルミと申します!
この度、女中としてお世話になることとなりました!
よろしくお願いいたします!」
ワァ!っと隊士達が歓声をあげる
『俺、真選組に入って良かったぁ!』
『よろしくな!ナルミちゃん!』
『お前いきなり馴れ馴れしいぞ!』
『女子だ!真選組に女子がいるぞ!』
「おい!てめーら!!訳あって若い女を採用したが
ヘラヘラと腑抜けんなよ!!
ナルミに妙なちょっかい出すんじゃねーぞ!」
「土方さん、ちょっかい出すんじゃねーぞっていきなり彼氏面ですかィ?ムッツリ土方死ねこのヤロー」
「なっ!ちっちげーだろ!
おい!ナルミ!今のは真選組の為に言ったんだ
他意はねぇ!!コイツの言うことは気にするな!」
あたふたと顔を真っ赤にして慌てる副長さんが
おかしくてつい、笑ってしまった
「ふふっ。大丈夫ですよ!気にしません」
ドキッ
ナルミの幼さが残るあどけない笑顔に一瞬
胸の高鳴りを覚えた
(オイィィィ!ドキッじゃねーだろうが俺!!
隊士達に腑抜けんなと言っておいてこれじゃ示しがつかねぇぇ!自分を律しろ!俺!ナルミは真選組の女中。それ以上でもそれ以下でもねぇ!)
胸の高鳴りをごまかすようにタバコに火を付て
フーっと一息吐いて指示を飛ばす
「話しは以上だ!各々持ち場へ戻れ!!
ナルミは隊士達の晩飯の支度だ
材料は昨日の当番の奴が用意したものを使ってくれ。」
「はい!わかりました!!」
初仕事だ!料理は病弱な母の代わりに
よく作ってたし得意なはず!
頑張るぞ!