第12章 1日キャバ嬢
土曜日
「まぁ!ナルミちゃん、とっても素敵」
お妙は更衣室から出てきたナルミに声をかけた
「ありがとうございます。こんな綺麗なドレス着たの初めてです」
いつもより少し濃いめのお化粧に
華やかな髪型
鏡に写った自分がなんだか自分じゃないみたいで
ちょっと気恥ずかしい
「ちょっと胸元の露出が多くねーか。スカート丈も
もう少し長くした方がいーだろ」
「土方さん、あなたナルミちゃんが心配なのはわかりますけど、思春期の娘を持つお父さんじゃないんだから黙っててもらえます?
それより今日はボーイとしてしっかり働いてくださいね!」
そう。土方が近藤に出した条件は土方もボーイとして1日働くことだった。