第12章 1日キャバ嬢
「もちろん、どんな所かなんとなくはわかっていますよ。確かに上手くできるかわからないですけど、近藤さんには普段お世話になっているので、是非協力させて下さい。」
「ナルミちゃん!!君って奴はなんていい子なんだ。ありがとう!!」
ダバーと涙を流す近藤
「だめだ。そんなこと俺が許さねーよ。」
「だって近藤さん困ってますよ」
「お前みたいなのがキャバ嬢になったら男共がほっとかねー。悪い虫が寄ってくるのが目に見えてる。
許すわけねーだろ。」
「素直に他の男に取られちまうのが不安で不安で仕方ねぇって言えよ土方ァ。」
ニヤニヤと面白いことを聞いたと言う顔で
沖田がピョコッと襖から顔を出した。
「ぐっ、総悟。てめーは相変わらず勝手に話に入ってきやがるな」
「いいじゃねーですか。1日くらい。ナルミさんの近藤さんへの気持ちを無下にする気ですかィ?」
「ほらっこの前だってお風呂場で記憶喪失にさせちゃったじゃないですか。罪滅ぼしだと思って協力したいんです」
コソコソとナルミは土方に耳打ちをする。
「チッ!わかったよ!
ナルミ、近藤さんに協力してやれ。」
「おお!トシ!ありがとう!!」
パァァァアと喜ぶ近藤に土方はピシャリと言葉を放った。
「ただし、条件がある。」