第34章 可哀想
大「...何か用があるなら早く言え」
光「さっきはごめん...
伽羅ちゃんの大切な主を傷付けて」
大「...当たり前だ
理由があったとしても少しは人の話を聞け
それに、主が傷つけられたら契約したやつら全員に苦しみや痛みが分けられる
痛みにトラウマがある奴もいるんだ
そういう事も考えて行動しろ
それに主が不老不死で無かったら今頃俺らは刀解で体を裂かれる痛みを経験している事だろうな
どちらにせよ、ここは一番安全でもあり一番危険な所だ
少し考えれば分かることだろう
今回のことに関して俺は許しはしない
以後気を付けろ
あと、主が起きたら一番に謝るんだな」
光「伽羅ちゃん、沢山喋るようになったんだね...」
大「あ"?
俺はこの本丸が大切なんだ
だから、つい最近来た新入りの光忠如きに大切な所を壊されたくないんだ
勘違いするな
あんたの為じゃない」
光「それは、伊達正宗公よりも...?」
大「...はぁ...同じくらいだ
天秤にかけるつもりは無い」
伽羅ちゃんを見る度モヤモヤする
ずっと主主と言う
どうしてそんなに主が大切なの?と思う
前、鶴さんに言われた事がある「光坊は刀よりなんだな」って
あまり良く分からなくて鶴さんに聞いたことがある「刀よりってなに?僕達は刀なんだから当たり前じゃないのかな?」って、そしたらそういう事じゃ無いんだよって優しく頭を撫でてくれた
話を濁されて詳しくは聞けなかったけど鶴さんの顔を見るにこの体を持って刀よりと言うのはあまり良い事では無いという事だけは分かった
仲間が折れて行って悲しくなって幻覚を見るようになった
でも何故か頭の中で物は壊れるものだから仕方ないと言う考えがあったのも事実
色々な気持ちがごちゃ混ぜになって分からなくなった
実際鶴さんが命懸けでなんでここまで連れてきてくれたのかも分からない
僕達は戦うために人間の体を手に入れたのにここでは戦わない暮らしをする
何故?
僕達は刀なのだから戦わなくちゃいけないのに
わざわざ戦道具をしまって人間と同じような暮らしをするの?
生まれるのは疑問ばかり
僕達の知ってる伽羅ちゃんが一人になるのが可哀想と思ったのも本心
伽羅ちゃんを助けようと思ったのも本心から
本当に可哀想だと思ったから
こんなつまらなそうな所。