第25章 壊れた太刀と見て見ぬふりの短刀
素早く契約を済ませ倶利伽羅に今剣は任せて膝丸は手入れ部屋に連れていく
膝「...っ...」
自「大丈夫か
よいしょ...」
膝「痛い...」
自「うわ...背中にまでひびが...
ごめん痛かったな」
政「いつも通りに服は新調するわ、それまではお兄さんの服ね」
政府さんが膝丸の戦装束を手に取り畳んで袋に入れ
手入れ部屋を出て兄者の部屋からジャージを持ってきてくれる
政「じゃあ私はあの子達を見てるわ」
自「ん、ありがとう」
静かに出ていってくれる政府さん
布団に膝丸を座らせ専用の薬を付けて体を治していく
膝「...里親って...どういう所なんだ...」
自「そういえば詳しくは説明してなかったね
簡単に言えば膝丸や今剣と同じ子が来る所
審神者から暴力を振るわれたり性虐待、又は審神者を亡くして放浪してた子が来る所
兄者と岩融は自分の本丸で膝丸と今剣を折られたことでキレて審神者を殺した子」
膝「それは人間界では犯罪というものではないのか...」
自「人間界ではね
でもお前らは神様
折るということは神殺しをしたと言う事だ
当然の報いと言っても過言ではない」
背中のひび割れ無くなり今度は膝丸の正面に座って手に薬を塗り込んでいく
手デカ...
てか胸板厚...
鶯丸も兄者もそうだけど胸板厚いな
膝「...手...」
自「ん?」
膝「小さいな」
自「そりゃ身長小さいからね手を足も小さいよ」
膝「脚は片方無いのか...」
自「子供の頃に事故で取れた(笑)
まぁお前らからすればまだ15も子供だろうけどな〜」
膝「元は人間か...?」
自「今も心は人間
ただ不老不死なだけだから
...ほら片手ヒビ無くなったよ
もう片方出して」
膝「...頑張っているな
そんな障がいを持ちながらもこんな男達をまとめるなんて
俺なんて、自分の事で精一杯だ」
自「良いんだよそれで
だってお前らは確かに年齢は100歳なんて軽く超えてるかもしれないけど、感情を持った事も人間の体を持った事もまだ3歳にすらなって無いんだからな(笑)
そういう事なら私の方が先輩だ
それにここには顕現して数ヶ月しか経ってない奴もいるから心配すんな(笑)
今は自分の事だけ考えとけそんで沢山甘えろ足を引っ張れ
時期にその感情にも慣れる」
膝「あぁ...」