第22章 夏の思い出
8月初旬
虫取り
本丸裏の木の根元にて
三「おお!
あそこに蝉がいるぞ!」
数「三日月さん!見てください!」
三「ん?
...蝉の幼虫だ!!初めて見たな!」
数「はい!しかも抜け殻じゃありませんよ!
この子、捕獲しとけば脱皮を見れるかも知れません!」
三「虫かごはここにあるぞ!」
数「では幼虫さん失礼致します...」
自「あー...本当にもうあっっっつ...」
歌「主は汗かきにくいからね(笑)
ほら飲み物のみな(笑)
でも、こう毎日あついと気が滅入るね...」
大「この本丸の年上組は外で元気に虫取りしてるけどな...」
歌「あれは元気すぎるよ(笑)」
エアコンの下倶利伽羅の膝枕でゴロゴロしていると大広間から裏庭が見える丸いドアがスパーンと開く
三「蝉の幼虫捕まえたぞ!!!」
大「ふざけるな!持ってくるな!」
自「いっって!!
急に立ち上がんな!
私を置いて逃げんな!」
歌「へぇ、幼虫か珍しいね」
数「仙さん見てください!」
歌「はいはい(笑)」
見て見てとキャッキャッとはしゃぐ天下五剣
私と倶利伽羅は大広間の隅で固まって嵐が過ぎ去るのを待つ
大「仙良くあんな近くで虫を見れるな......」
自「お前だって平気になってきただろ...!
行ってこいよ!」
こっちに被害が飛ばないように倶利伽羅の背中をグイグイ押すが足を突っ張りこちらに体重を掛けてくる
重い!
大「無理無理無理無理!!
無理だ!やめろ!
セミに小便かけられてからまた無理になったんだ!!」
自「あれは水だ!気にすんなよ!」
大「蝉の小便には変わりないだろ!」
お互いに顔を真っ青に染めながら隅でギャーギャー騒いでいると
開けていた大広間の扉の外から何か黒い物体がこちらへ飛んでくる
自 大「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
虫が嫌いなせいか二人して大パニック
倶利伽羅が私を盾にしたと思ったら髪の毛に何か引っ掛かった感覚
自「ひっ!?!?」
大「離せ離せ離せ!!!」
自「何かついた!なんかついた!!!!
何ついた!?!?!?
動いてる!!!!!やだやだやだやだ!!!!
かせぇん!!!!!!泣」
歌「本当に2人とも虫嫌いだよねwww
あーこれカブトムシだね」
自「カ ブ ト ム シ !?!?
早く取れ!!!」