第6章 揺れ動く感情
18時50分…
章ちゃんと待ち合わせした公園に行く…
ベンチに座り下を向いていると
「お待たせ(笑)」
そんな聞きなれた声と一緒に
頭に置かれた手に顔を上げると
帽子を目深にかぶり
笑顔で私を見つめる章ちゃんと
目が合って
促されるまま
章ちゃんの車の助手席に座ると
車はゆっくりと走りだす
今私の隣には
ずっと大好きで…
ずっと側で見ていたかった…
そんな笑顔で笑う章ちゃんがいる…
そんな章ちゃんの笑顔を見つめていると…
安「そんなに見つめんといてよ…。
俺恥ずかしくて運転ミスるで…(笑)?」
なんて笑いながら
私の髪をくしゃくしゃと撫でる…
なぜだか
章ちゃんの手が触れた瞬間…
章ちゃんを好きだった
長い長い時間を思い出して…
次々に溢れ出してくる涙を
止めることが出来なかった…