第4章 気付かされる想い…
大倉side
急ブレーキをかけて車を止めた俺に
「危ない…ですよ…?」
なんて小さな声で言うと
かめちゃんは俺の視線から逃げるように
窓の外を目を向けて…
そんなかめちゃんの頬を両手で挟み
俺の方に向かせると
不安げな目が俺を見つめる…
「さっき安から電話きて全部聞いた…
だから嘘つくんはやめよ…?」
かめちゃん「…聞いたって何を?
どこまで聞いたの…?」
俺の言葉になぜか慌てて
今にも泣き出しそうな顔をする
かめちゃんに訳がわからなくて
「どこまでって…何?
かめちゃんには
安以外に好きな人がおるって
聞いただけやけど…?」
そう言って首をかしげると
ほっとしたようにため息を吐き出し
「そう…ですよね…?
章ちゃんが知るわけないのに
何焦って…バカみたいだ私…(笑)」
「うん…でも俺は今かめちゃんの中に
誰がいるのかが知りたい…」
もう一度俺がそう言った瞬間
かめちゃんの目から
大粒の涙がこぼれ落ちた…