第3章 ドキドキする手と安心する手…
かなめside
"着いたよ?"
そう大倉さんに言われて降りた場所は
街灯もほとんどない
ほぼ真っ暗な場所で…
「あの…ここは…
デートでくるような場所ですか……?」
予想外の暗闇にビクビクしながら
そう問いかけると大倉さんは
大倉「うん…絶対ここ安は好きやと思うよ?
でもまだ少し歩かなあかんけど…
かめちゃんもしかして怖い………?」
なんてにんまりと笑う………(涙)
だからこっちも
「大丈夫です!!」
なんて意地になって歩き出したものの
やっぱりどうにも怖くて仕方ない(汗)
だから必死に
前を歩く大倉さんから離れないように
歩いていたら…
急に立ち止まった大倉さんの背中に
思いきりよく鼻をぶつける…(涙)
「どうしたんですか………?」
ぶつけた鼻をさすりながら
そう聞くと…
大倉さんはゆっくりと振り返って
私の後ろを指差すと…
"わぁ……!?"
なんて大きな声を出す(汗)
「え…あ……何?
……嘘……嫌だ…!?」
あまりの、恐怖にパニックになって
逃げ出そうとする私の手を
大倉さんはばっと笑顔で捕まえて…
大倉「怖いなら怖いって
ちゃんと素直に言えばええのに(笑)
さっきから震えてんの
バレバレやで………(笑)?」
そう言うと私の手を握りしめたまま
何事もなかったかのように
また前を向き歩き始めた…