第2章 動き出す気持ち
かなめside
平日の水曜日は
仕事終わり急いで会社を飛び出し
家に帰るとテレビの前で座り
待ち構える…
だって本日水曜日は
楽しみにしている
章ちゃんが出るドラマがある日だから!!
今か今かとワクワクしながら待っていると
そんな私の気持ちを邪魔するように
急にスマホの着信音が
部屋の中でけたたましく鳴り始めて…
「………もしもし…?」
不機嫌さを隠そうともせず
出た電話の向こう側から…
「もしもし……?
あの…かめちゃんの電話であってるよね…?」
そんな不安そうな声が聞こえてくる…
スマホを見直してみても
見覚えの全くない番号に
「そうですけど…どちら様で………?」
そう不信感いっぱいに聞いた私に
電話の向こうからは
なぜだか豪快な笑い声が聞こえてくる…
その聞き覚えのある笑い声に
「もしかして…大倉さん……?」
恐る恐るそう名前を呼ぶと…
大倉「正解!
今日安にアドレスと番号聞いちゃった(笑)
それにしても…すごい電話不機嫌やね…?
かめちゃんのことやから
安の出てるドラマが始まるん
テレビの前で待ち構えてたんやろ……(笑)?」
なんて…
相変わらずズバズバと
人の心の中を見透かしてくる………(笑)
「悔しいけど…その通りです(笑)
分かってるならこの時間に電話してこないで
下さいよ!!
それで…私に何か用事なんですか…?」
大倉「うん大事な用事(笑)
早速やけど…今度の金曜日
予定開けといてくれへん……?」