第2章 秀馬の辛い一日
「しゅーまん♪」
引き戸を開けたのは全裸姿の瑠璃だった。下半身はタオルで隠れていたが、少し膨らんだ胸とほんのりピンク色の乳首が隠れていなかった。しかし、当の本人は恥ずかしがる様子もなく、ただ笑っていた。
「る、瑠璃ちゃん!?なんで入ってきてるの!?」
「一人じゃ寂しかったから。隣座っていい?」
今から追い返そうとしても言う事を聞かないだろう……俺は諦めて許可をした。瑠璃は静かに温泉の中に入って俺の隣に座った。
「あったかーい♪」
「そう……だな……」
「わぁ……しゅーまん!空すごいね!」
「そうだな……」
俺と瑠璃は夜空に輝く星を見上げていた。しばらくすると、瑠璃が俺に話しかけてきた。
「しゅーまん、今日はごめんね……」
「どうした?急に謝って」
俺は空を見上げながら答えた。
「だって……今日一日、私のわがままに付き合ってくれたでしょ……?楽しくなかった……よね?」
瑠璃の顔を見ると、少ししょんぼりしていた。俺は濡れた手で瑠璃の頭を優しく撫でた。
「疲れたけどな……少し嬉しかったよ。和也たちじゃなくて、俺を選んでくれたんだから。それに、少しはいい息抜きになったからな」
「しゅーまん……」
「ほら、ずっと入ってると、のぼせるぞ?はやく上がるぞ」
「……うん!」
風呂から上がった俺達は寝巻に着替えて、リビングでゲームをして寝るまでの時間を過ごした。時刻が二十三時になったから、俺と瑠璃は部屋に戻ることにした。部屋に戻り、明日やることを確認して、寝ようとして部屋の電気を消したその時、扉をノックする音が聞こえた。扉を開けると目の前には枕を抱き抱えた瑠璃が立っていた。
「どうしたの?」
「寒いし……寂しいの……一緒に寝ていい?」
「……いいよ。入って」
俺は瑠璃を部屋の中に入れて、扉を閉めた。
「でも、すんなり入れてくれるなんて、何かあったの?」
「別に?どうせ明日は日曜だし、これくらいいいかなって」
「そっか……ねぇ、寝る前にお話しよ……?」
「……いいよ」
俺と瑠璃は並んでベッドに腰掛けた。窓から差し込む蒼い月の光が、俺たちを照らしていた。
「ねえ、瑠璃ちゃ──」
俺が話しかけたと同時に、瑠璃がいきなり抱きついてきた。
「お兄ちゃん……」