第19章 絶妙な関係
「あー!もぉー!なんか凄くワクワクしちゃうね。今度の王都行きは、エルヴィンとアゲハとリヴァイで行くんだろ?」
ランスロット伯爵の婚礼披露宴。日程は二泊するのとになっている。
また、豪華絢爛な空間で作り笑いを貼り付け愛想を振りまかなければならない。
『ワクワクなんてしないよ、今から既にゲッソリだよ。』
「まぁいいじゃないよ。花嫁見たらエルヴィンも気が変わったりしてね。」
そんなことにはならない。
そうわかっていたが、あまりにも楽しそうに話すハンジには言い返せなかった。
「ところでアゲハはどんなドレスを買ったわけ?」
リヴァイを連れて行ったのはウォール・ジーナ、エルミハ区にあるオーダーメイドの洋服店。
自分達が行くのは初めてだったが、エルヴィンから先に店に連絡が行っていたらしくすぐに店主が出て来た。
こちらが何を言わなくても、どんどん用意されていく生地のサンプルやデザイン見本。
王都での流行りはこれだ、あれだと勧められた物の中から気に入った物を選んだ。
リヴァイはダークブルーのシンプルなデザインのスーツ。
『私のはエルヴィンが先に注文してくれてたから採寸して終わりだったの。』
「なにそれ、ヤラシイ!まぁエルヴィンらしいけど。」
今までのお呼ばれの時は「これを着て来い」と招待主からドレスや装飾品、靴まで贈られてきていた。
今回は過去に頂いた物から適当に選べばいいと思っていたから、まさか自分の分まで用意してくれてるとは思ってもいなかった。
『エルヴィンはセンスいいから心配はしてないけど。』
「ねぇアゲハ、わかってる?これってさプレゼントって事だよ?」
『そうかなぁ。』
必要になったから支給されるだけではないだろうか。
実際、リヴァイの物もエルヴィンのポケットマネーからではなく、経費として出されたものだ。
「聞いてみたかったんだけど、本当のところどうなの?エルヴィンと。」
『どうって?』
「恋人なんでしょ?」
『どうなったら恋人なの?』
「どうって…。男女の関係あるよね?」
『あるよ。』
「アゲハは好きなんだよね?」
『うん。』
「エルヴィンも私から見たらアゲハの事、絶対特別に想ってるはずなのよ!」
もうそれ、恋人関係じゃないか!とハンジは言い切ったが同意はできない。