第1章 「出会い」
「チケット拝見いたしまーす」
「あっ、は、はい」
「F列23番ですね、右手の入口になります」
「ありがとうございます」
劇場スタッフの方からもぎられたチケットを渡される。
「わぁ、、、」
劇場に入ると、たくさんのお花がロビーに飾られていた。
ファンから送られたいつきくん宛のお花も7個ほどある。
「やっぱりたくさんファンいるんだね、、、」
モヤモヤする気持ちが、浮き足立つ私を落ち着かせない。
全員、ライバル。
全員、敵。
全員、邪魔者。
「私だけなら良かったのに。」
なぜか泣きそうになりながら、席へと座る。
でもTwitterのフォロワー数的に覚悟はしていた。
「フォロワー、結構な数、、、いるもんね」
それなりにちゃんと有名人だ。
「スマホの電源はお切り下さい」
無機質なアナウンスが、いよいよあの人との対面を予告する。
「もうまもなくで開演です」
この心臓の高鳴りを、隣に座る方へ分けたかった。
「緊張でもうどうにかなりそう、、、」
赤い幕が開く。
「もうどうにでもなれ」
私はまっすぐ前を向いた。
まもなく舞台が始まる。