第9章 烏野のエース
私がドシャットを決めて、次のゲームが始まろうとしたときだった。
ズキッ
「....」
左足に鈍い痛みが走る
足挫いた...あー...痛い...
止めた時、よろめきながら着地したから、変な方向に捻ったんだと思う
歩く度にズキズキと痛む左足は、過去の嫌な出来事を思い出させる
あぁ..嫌だな...
でも、我慢できない痛さじゃないので試合には続けようと、また謝った判断をしてしまった
「旭さんナイッサー!」
痛みを堪えながら、しっかりと前を向く
ラリーが続き、相手の得点となる
じんわりと来る痛みに自然と左足をかばって歩いてしまう
「(バレてないよね?)」
内心そう願いつつ、ゲームは続く
影山「.........」
月島「.........」
そんな私を見守る人物が2人いることに私は、気付かなかった