第12章 5月2日 合宿初日
_______夢を見た。
監督「影山、お前もうさがれ。単体のブロックは危険すぎる」
「私だけでも、もう何点も取ってますけど?」
監督「バレーは個人種目じゃない。分かってるだろ?」
「ッ.......はい...」
わかってた。でも.....
「まおはさ、ブロックとかレシーブに専念してくれればいいから」
「はっ?」
あのときの完全なる"ハブり"
今でも怖い、怖い、怖い
私はその時から女子バレーが嫌いだった
___気づいたら何もない空間だった
中学3年生の姿の私は一人で何もない床に体育座りでうずくまっていた
私の前には中学2年生の飛雄
影山「姉ちゃん...?」
「.......」
影山「.....姉ちゃん、バレーしねーの?」
「.....煩い....」
冷たく一言返す
影山「......姉ちゃん?...おいってば...ねえt.......」
「煩いって言ってるでしょ!?」
飛雄の声に被せて私は怒鳴りつけた
"ハッ"っと気づいた瞬間、その何もない世界に"ピキッ"と音をたてて亀裂が入る
「...!?」
驚いた時にはもう、世界は真っ黒で
何も見えない闇の中
飛雄は王様の姿をして、泣いていた。
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