第11章 休みの日はお出掛けを...
及川「まおちゃんナイス~♪んじゃ、今度はサービスエース取るから...」
及川さんの一言は、凄く重い感じがした
そして、何回かボールを地面についてまた"シュルルル"と手のひらで回す
ピタッと止まったかと思うと、ボールを顔の前まで持って行って目を閉じる
誰が見ても完璧なサーブトス
そこから繰り出されるのは凄まじい威力とコントロール力を持ったサーブ
コレが、努力の結晶ってやつなのか....?
確かに、凄いしか出てこない...
見るたびに無駄な動きがなくなって、磨かれていく
"いい?まおちゃん。センスは磨くものだからねっ!"
中学生のとき及川さんに言われた記憶がある
全くその通りだ
ボールは飛雄の方へ飛んでいく
でも、
影山「ふんっ!」
"ドパアン"と音をたててはね返されるボール
私たちのチャンスボールになったがなんとか上げる飛雄
及川「チッ.....」
及川さんの舌打ちが聞こえる
確かに、トス回しの才能があるかもしれない
ブロックが凄いかもしれない
でも、努力をしてないとは言ってない
高く高く上がったボールは私の上に落ちてくる
「チャンスボール!」
両手を広げてから及川さんの方へレシーブする
綺麗なフォームでトスを上げる及川さん
及川「まおちゃん!」
2人しか居ないので私が打つしかない
「はいっ!」
私の得意な高くてちょうどいい感じの距離
流石、先輩...
バンッ バン!
スパイクを打つもレシーブされる、もうちょっとパワー欲しい...
上がったボールは飛雄によって流れるようなトス回しで...
岩泉先輩のスパイクが決まった