• テキストサイズ

(R18) ドリップ・ポルノ (HQ)

第5章  愛玩(及川徹の場合)



 目が覚めると繋がれていた。
 たぶん、鎖のようなものだと思う。

 シルクのシーツがひんやりとした肌触りを生む、彼のベッドの上。

 まだはっきりとしない意識のなか、手探りで下肢を弄り、その「のようなもの」の正体を確かめる。

 ジャラリと指先に触れる冷たい物。

 ああやっぱり、と思う。
 げんなりと落ちるのは肩。


「…………悪趣味」


 思わず吐き捨てた、溜息と一緒に。

 だって悪趣味なのだ。
 私の左足首に嵌められたそれ。足枷だ。鎖付きの、拘束具。ベッドと私をしっかり繋いでいる。

 いや、それはまだマシだ。

 問題はこっち。
 足枷を装飾しているパッションピンクのファー。なんなのこれ。白や黒ならまだしも、なんでパッションピンク。

 こんなドギツいの、ディスカウントストアのアダルトコーナーでしか見たことない。18歳未満立入禁止と書かれた暖簾が、脳裏を過ぎる。

/ 84ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp