第4章 愛玩(木兎光太郎の場合)
募る、絶頂感。
イキたいという想いが逸り、身体は弓なりに。
限界ギリギリまで締まったナカが達しそうになるのだが、しかし、それを彼が許してくれるはずもない。
「ひとりでイッちゃやだ、俺もする」
そう言いながら指を引き抜いた光太郎は、彼愛用の部屋着を腿まで降ろして自身を曝け出した。
そそり立って、上向きの。
鍛えられた腹部に当たってしまいそうなほどの陰茎。尖端にぷくりと溜まっているのは所謂、先走りのそれだ。
裸のままの彼自身が秘所を慣らすようにして縦になぞり、私の恥蜜をたっぷりと纏った尖端がナカを侵そうとして、──刹那だった。
「好きだ、椿」
告白と同時に、一気に最奥まで。
「ひ、あああっ……!」
ほとんど悲鳴のような声が押しだされて視界が白む。こんなときに言うなんて、そんなのずるい。