第3章 はじめの一歩
帰り道…
飛雄くんは中学生の頃、家が近いからといって
家まで送っていってくれた。
それは、高校生になっても変わらず…
『ねえ、部活初日で出禁とかほんと何してるの?笑』
影「笑ってんじゃねぇよ、ボケェ!
結局入部届けも出せてねぇんだから笑えねぇよクソ」
『ごめん、ごめん(笑)』
影「謝る気ねぇだろ…」
『…飛雄くん、ちゃんと勝ってね』
影「! 当たりめぇだろ!!俺は負けねぇ」
飛雄くんは負けず嫌いのバレー馬鹿。
とても真っ直ぐで、ちょっとかっこいいかもなんて思ったりもする。
ただ……
バレー馬鹿過ぎて心配になることもある…
今度は…今度こそ
私が飛雄くんを支えてあげなきゃ。
それが、私が飛雄くんと同じ高校を選んだ理由だから。