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2人の距離

第2章 2人の距離2



「うん。出てるよ顔に」
フフッと笑うニノさん

「じゃあ、シャワー借りるわ。」
私の頭をぽんぽんと撫でリビングを出て行った


あ、帰らないんだ。

そんなニノさんの行動がちょっと面白くてクスッと笑った。






ちょっと緊張してきた。

ニノさんがシャワーから出てきたら多分今私のいる寝室まで来るだろう
それは一緒に添い寝することを表していて、昨日は本当に何もなかったけど大人の男と女。

何が起こるかわからない。


でももし何か起こってしまったらどうなってしまうのだろう。

ヒロトと別れてからあれ以来男女の関係とは無縁になった。

私はニノさんを受け入れることができるのだろうか。


正直今は怖いと思ってしまう。





「あれ、由梨寝た?」
あれこれベッドで寝ながら考えていたらニノさんが入ってきたので咄嗟に布団で顔を覆った。


「…いや。起きてます。」
布団を被りながらそう言うとニノさんは無言で私の隣に滑り込み昨日と同じように抱きしめてきた。

少し身体を硬くしているとニノさんが急にクフフっと吹き出した

「な、なんです?!」
びっくりしてニノさんを見るとまだ少し笑っていて

「いや、由梨。…ほんと面白い。」
そう言って一頻り笑っていた。


暫く黙ってニノさんが落ち着くのを待った。
そしてニノさんがフフッと優しく微笑みぎゅーと少しキツめに抱きしめ直した

「…もう。寝るか。笑い疲れた」
そう言ってすーっと力が抜けていった。

規則正しい呼吸音でニノさんが寝たと確認する。
いつのまにか私は身体の力が抜け、ニノさんの腕の中に馴染んでいる。

凄く癒されてるのが分かる。
ニノさんの呼吸に少し合わせて呼吸してしまう。


ちょっと。抱きしめ返してみようかな。

そんな事を思ってニノさんの身体に手を伸ばしそっと抱きしめると少しモゾモゾして私をぎゅっとした後また力が抜けた。

ニノさんの行動に酷く安心してだんだんと瞼が重くなり夢の世界へと入って行った。





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