第2章 2人の距離2
よかった。起きてた。
ほっとして話を続ける
「ベッド。…どうぞ。使ってください。」
私がそう言うと横になりながら
「え。なに。由梨平気なの?」
心配そうに言うニノさん
「はい。大丈夫ですよ。」
私の返事を聞いてムクっとゆっくり立ち上がり私に近づいて来た。
なので私がソファに行って寝ようとしたら少し慌てていた。
「え…。ちょっと待って。そう言うこと?」
ニノさんが待てと言うので不思議そうにしていたら
「…それなら、一緒に寝ましょうよ」
頭をぽりぽりしながら言うニノさん
「…………はっ、えっ?…あ、そっか。」
一瞬フリーズしてよく思い返してみたら確かにそう捉えられる発言したなとちょっと恥ずかしくなった。
「変なこと言ってすみません。でも私ソファで大丈夫ですから。…遠慮なく。」
私がニコッとすると、そうじゃなくて!と否定するニノさん。
私に近づいてきてそっと頬を撫でられた
「……ダメ?俺だって気になるよ。由梨がそっちで寝ちゃうと。」
そう言ってそっと手を引かれ立ち上がらせた。
ちょっと慌ててる私を優しく見つめた後寝室に連れて行かれた。
ニノさんが先に横になり私の寝るスペースを空けるとポンポンとベッドを叩きどーぞ。と言われた。
どうしよう。
ニノさんをいつまでも待たせる訳にも行かず仕方なく隣に滑り込むとよし。とちょっと満足そうだった。
「フフッ。大丈夫よ。慌てなくても。何もしないから安心して」
既に眠そうなニノさんにそう言われ私の中で張り詰めていた空気が緩やかになった。
「ほんと…すみません。変な事を言って」
もう一度謝ると
「…気にすんな。別に変じゃないし、ちょっと嬉しかった」
気にしてくれたんだろ?と聞かれはい。と小さく答えた。
「…あー。やっぱさ。少しいい?」
へ?と聞くとゆっくり近づき優しく抱きしめられた。
「やっぱ、由梨落ち着くわー。」
そう言ってフフッと笑うニノさん。
久々のニノさんの腕の中。
あの時の事を一気に思い出す。
そうだった。
私前にこの人に好きって言われたんだ。
それでも相変わらずニノさんに抱きしめられると微睡んでしまって気づいたらすうっと眠っていた。
その日は今まで一番ぐっすりと眠っていたと思う