第2章 両方ちょーだい。
はい。これが俺の恋が終わった瞬間。見事に砕け散りました。チャンチャン!
え?諦めんの早すぎるって?いやいやいや。だってさ。コレ、どうしようもなくない?こ~んなハッキリ失恋ってわかっちゃったら。もうさ、手の打ちようがないっていうか…。
もし。もし、だよ?理由がね?もし『俺に興味ない』って言われたんなら、興味持ってもらえるようにガンバルよ。そりゃ。『いま恋愛してる場合じゃない』ってんなら、恋愛したくなるまで待ちましょう?つか、恋愛したくなるように盛り上げますよ!ええ。
でも
『好きな人が、いるの…』
だよ?ホントどうしようもなくない?もうさ、泣くしかないよね。だって行く時は砕けた後のことなんて考えないじゃん。恋が実った時のことは、たくさん、ホントにたくさん想像してたけど…。
でも違うんだもん。芹奈は俺じゃない誰かをみてる。俺と同じように、溢れるくらいの好きって想いを抱いて。俺が芹奈に夢中なように、芹奈もその人しか目に入ってないんだよ。だから、今の芹奈には俺が入るスキマなんてどこにもない。
ほら。ね?無理なんだから。もうコレどーしよーもないの。諦めるしかない。俺はもう、芹奈を好きでいちゃいけない。この恋を、終わらせなきゃいけないんだよ。だって迷惑この上ないでしょ?芹奈は他のヤツが好きなんだから。うっとうしいだけなんだよ。俺がどうあがいたって、どんなに頑張ったって…。
ていうか、こういう時どう頑張ったらいいのかわかんねぇよ。でも、芹奈みたいに、言わないままずっと好きでいるとかさ。それは、俺にはやっぱ無理だったから…。言わないではいられなかった。後先考えずにね。見切り発車得意だから、俺。芹奈の迷惑も、全然顧みずに。
でも
でもね
俺
そのくらい、芹奈のことが…。