第10章 歓迎パーティの波乱
結構ワーワー盛り上がってた周り(盛り上がりすぎてなんて言ってたかまでは聞こえなかったけど)も、そのやりとりを見て吹き出している。
私は未だに少し気恥ずかしくて、星形のだし巻き卵を口に運びながら、照れ隠しのように酒を口に運ぶ。
日本酒にはやっぱりだし巻きだ。と私は思う。
「御崎ちゃん強いの?全然変わんないね!」
環くん側の後ろから声をかけてきた百さんは桃とりんごのサワーを飲んでいるのか、甘い香りと共に肩に腕を回してきた。少し赤くなっている顔が近くてビックリする。
「!!」
「こら百、もっときちんとエスコートしないと」
反対側の後ろ側から千さんが私の手を取ろうとする。
……それを真っ赤な顔した大和くんが掴んでいた。
「センパイ、俺の女に手を出さないでくださーい」
「ちょっと大和くん!酔ってる!?ペース早くない!?て言うか言い方誤解招くって!!」
「えー御崎は俺のマネージャーだろ?」
「そうだけども!」
「大和くんの方が余程セクハラじみているよ」
「センパイに言われたくないでーす」
「俺もルリちゃんと肩組むー!」
「じゃあ環は俺と組もうか!そしたら間接的に御崎ちゃんとも肩組めるよ!」
「うす!ももりんと組む!ほら、そーちゃんも!」
「ぼ、僕はいいかな……ってうわ!」
「へへー!隙ありー!」
「俺らも混ぜろー!」
「ワタシも団結の儀式しマース!」
「一織、オレ達もいこ!」
「あなただけで行ってください、私はそう言うのは……ああもう引っ張らないでください、わかりましたから引っ張らないでください」
「楽しそう、私も混ざる!」
「1周回ってきたみたいだね、じゃあマネージャーさんは俺と組もうか……で、反対側が大和くんかな?」
「ってことは俺が千さんと……?御崎とは良いけど千さんか……」
「そんなに露骨に嫌な顔しないでくれないかな!?」
「じゃ、じゃあ私が千さんと大和くんの間に入れば解決す……」
「あー、センパイよろしくお願いします」
「いぇーい!1周したー!!」
千さん、大和くん、私、百さん、環くん、壮五くん、三月くん、ナギくん、陸くん、一織くん、そして紡ちゃんの順に肩を組み、紡ちゃんと千さんが肩を組んで何故か円になっていた。
何でこうなったのかは皆分かっていない。