第8章 二人で歩く未来
私はゆうちゃんに
すごくすごく愛されてたんだ…
そう感じられて
嬉しくてにんまりとしていると
不意に体がふわりと宙に浮かんで
「へっ…あれ…何事…!?」
なんてあわてふためく私を無視して
ゆうちゃんは私を抱えたまま
ベッドまでゆっくりと歩いていって…
ベッドの上に体が下ろされ
ゆうちゃんの手が頬に触れて
心臓がどくんと大きく跳ね上がる…
「ゆう…ちゃん…?」
横「まずは大人の階段の第一歩を
俺と一緒に進みますか(笑)?」
そう言うとゆうちゃんは
ゆっくりと顔を近付け
私の唇にキスを落として…
いつもとは違う
少し荒くて深いキスに
情けなくも
体の力がふにゃりと抜けた私に
横「ほら見てみろ…
まだまだお前はお子様やねん(笑)
ようそれでうちに泊まりたいとか
言うてたな(笑)?」
なんて…
可笑しそうに笑う…(涙)
だから悔しくて…
「うるさいなぁ…もう(笑)
全部ゆうちゃんが悪いんだよ…?
ゆうちゃんとするキスは
チョコレートみたいで
甘くてちょっとほろ苦くて
一度その味を知っちゃうと
もっともっと欲しくなる…
ずるいんだよ…ゆうちゃんのキスは…」
そう言ってゆうちゃんを睨むと
ぽかんと口を開けて
私を見つめていたゆうちゃんの顔が
一気に赤く染まる…
「ゆうちゃん顔真っ赤だよ…(笑)?」
横「お前が恥ずかしいこと
言うからやろ(笑)?」
なんて二人でベッドに転がり
笑いあう…
たとえラブラブな雰囲気に
なれなくたって
二人でいられればそれだけで
こんなにも幸せな気分に満たされる…
だからちゃんと
気持ちを言葉にして
「ゆうちゃん大好き(笑)」
横「俺もなみが大好きや(笑)」
二人一緒に
大人への階段を
ゆっくりゆっくり
二人のペースで進んで行く…