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大好きな人へ

第7章 自分の知らない自分


開いたなみからのメールには


『ゆうちゃん…

今日は勝手に押し掛けて

ゆうちゃんを驚かせてごめんなさい。

仕事の邪魔をしてしまったから

章ちゃんとすばるくんにも

謝っておいて下さい…。


そして…

何も言わずに帰ったこと許してね?

わがままだけど…

今は何も聞かないで欲しい…。

ゆうちゃん…私…

もっと大人になりたいや(笑)


ゆうちゃんの隣にいても

恥ずかしくないぐらい

もっともっと大人になりたい…』



そんなことが書かれていて…


大人になりたい…?

なんで突然そんなこと…?


握りしめていたスマホを

ベッドに放り投げ

自分もベッドに体を沈め

静かに目を閉じと


別れ際のなみの笑顔が

瞼に映る…



思い出せば


今日のなみはどこかずっとおかしくて

笑っているのに

どこかずっと悲しげで



どうして俺はあの時

なみを一人にしてしまったんやろう…?



あの時ちゃんと

なみの手を握りしめて

抱きしめていれば



今なみは俺の目の前におって

あのかわいらしい笑顔を

俺に向けてくれてたんやろうか…?



なみの笑顔が

あの冷たくて小さな手が



今どうしようにもなく

恋しくて仕方ないわ…







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