第2章 第一話:魔法使いは、樽の中
in町
「雪?早いな、まだ十一月なのに」
いつまで僕は来ない明日の確認をするんだろう。それより今は"真広"の心配をすべきなんだけど………、本当に早いよ、居なくなってからもう一ヶ月か
「おう、ご苦労様」
「先生、プリントまとめ終わってますよ」
「悪かったな急に頼んで。滝川、不破からその後連絡もないのか?」
「はい、でも真広のことは心配するだけ損です。まぁ死んでなければ生きてますよ」
「そんな適当な……、幼馴染のお前が言うなら大丈夫なんだろうが、退学届出していきなり消えたからな。あいつのことだ新聞に載るようなこと………」
「そうですね。今頃あいつ家族を殺した犯人を殺していなければいいんですが」
真広が姿を消したのは
一年前の事件の手掛かりを見つけたからかもしれない