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【A3!】皆の監督さん!

第10章 モテの定義(七尾太一)




「…監督先生になら、教えてもいいっスよ?」

「ホント?教えて教えて〜」


聞きたくないな、そう思って耳を傾けた。




「俺っちの好きな人の名前は、いづみさんって言うんス!」

「…え?」


ドクン、と心臓が大きく動いた気がした。


「…いづみさん、好きッス。もっと俺っちを見てほしいんス」

「で、でも、私なんてオバさんだし、可愛くないし、得意料理はカレーしかな「そんな監督先生がいいんスよ!」」

「監督先生、いや…いづみさん、俺っちと付き合って欲しいっス!」


芯のある声に、なんでも見透かしそうな大きく綺麗な目。
今、私どんな顔をしてるだろう。

嬉しくて笑ってるかな、泣いてるかな、それとも両方かな。


「私で良ければ、お願いします」


びっくりしたのかいつもより大きく見開いた目。
彼はいつもの笑顔で笑い、強く抱きついて来た。



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