第9章 君と乾杯。(有栖川誉)
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「誉さん、カントクと上手くいって良かった」
「失礼だろうが、有栖川をナメてた」
「ハハハ…本当失礼だね…」
誉さんとカントクが朝一緒に稽古に来たから俺は安心した。
上手くいって良かったですね、誉さん。
「あの2人の障害はこれからだよな…」
「え?」
稽古が終わり談話室に行く。
ソファーに座った真澄くんと左京さんが何かブツブツと話し合いをしている。
「俺の監督…誉、うざい…」
「碓氷、もし有栖川に何かするんなら手伝うぞ」
丞が言っていた事はコレか。
心配して誉さんの方を見ると、いつも通りカントクに詩を贈っていた。
この2人が何かする時、助けてあげよう…
end