第8章 テンアゲうれピコ!(三好一成)
.
「カントクちゃ〜〜ん!ごめんって!」
夏組からメッセージが入ってて、2人で急いで合流したけど
『カントクさん、カズ。お外ではダメだよ』
なんて、三角くんに小声で言われたもんだから一成くんに謝られても無視。
我に返った私は耳まで真っ赤なんだろう。
恥ずかし過ぎて。
多分、通った人には声とか音とか聞こえてるし
何よりも団員に聞かれるなんて……
「カントク、耳まで真っ赤じゃん。コミュ力高男、何したわけ?」
「どうせいつも通りふざけてたんだろう、監督がここまで怒るなんて珍しいけど」
「え!?あっ、あはは〜……」
正直気持ち良かったし、カズくんって呼んでみたかったからそれで良いんだけど。
今日から少しだけいじわるして、カズくんだけスパイスもりもりのカレーにしよう。
うん、そうしよう。
そんな事を考えてたら不思議と笑みが零れる。
「あ、カントクさんニコニコしてますよ!」
「いや、コレはどうみても何か企んでる…」
「おいおい…毎日カレーとかなったら責任とれよ、一成」
「テンテンごめん、それはムリかも…」
end