第5章 子供、大人(摂津万里)
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「笑うとか酷い!万里くん!」
「だって自分で言ったくせに!ダセーの!」
「だっていきなり言われるなんて思わなかったもん!」
「…流石に練習したっての」
ぼそぼそと声が小さくなって、少しずつ顔が赤く色付く。
その様子が愛おしくて、頭を撫でる。
いつもなら子供扱いすんなって怒られるけど、今は怒られない。
むしろ前よりも甘えてくる様な、そんな態度。
「可愛い、万里くん」
「…いづみ、のが、可愛いし…」
顔真っ赤にして、いつもの万里くんは何処へやら。
お子ちゃま卒業はまだ先かな?
end