第3章 さんかくさんかく(斑鳩三角)
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いつものニコニコ三角くんじゃなく
真面目な顔で言われる。
綺麗なオレンジの瞳に私が映る。
顔が熱い。
「いづみさん、顔真っ赤~♪」
「三角くんも…ほっぺ赤いよ…」
「えへへ~!いづみさんが耳に付けてるさんかく、いづみさんと同じ色してる~、ピンク!」
カラ、カラ、とピアスを鳴らされる。
キラキラした笑顔。
夏組に似合う、太陽みたいな。
「じゃあ、さんかく探しに行こ~!」
手を引かれ、外に出る。
時折コチラを見て、その度に微笑む彼。
寮を出て少し経った時、いきなり立ち止まった。
どうしたんだろうって思って三角くんを覗き込んだ。
唇と唇が触れて離れる。
またキラキラした笑顔で笑う。
この笑顔に、翻弄させられるんだ。
end