第17章 ましゅまろ○○(御影密)
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私は今、談話室のソファーに拘束されている。
拘束と言えば聞こえが悪いが、今まさに
ソファーからは離れられない状態だ。
それもそのはず。
「密くん!もう夜も遅い!監督くんも困っているではないか!」
そう、密さんが "私を" 枕にして寝ているからだ。
こうなってしまったら最後
誉さん渾身の高級マシュマロをもってしても
動かない、動いたとしても口に入れられた
マシュマロを噛んで飲むくらい……
密さんはあからさまに誉さんに嫌な顔をする。
「……アリス、マシュマロ置いて、出てって」
「出てって!?なんだねその言い方は!」
「うるさい、アリス、邪魔」
「………ワタシも傷つくのだよ密くん」
ハア、と大きなため息をついて誉さんは
テーブルにそっとマシュマロを置いた。
「監督くん、密くんを任せられるのはキミしかいない…
少し聞き分けのない子だが、頼んだよ」
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