第15章 曇りなきビビリ(皇天馬)
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「監督、ちょっといい?」
仕事先の台本を確認していたところに
少しピリピリした声が降ってきた。
顔を上げると、そこには怒ってて
怒りのオーラまで見えそうになっている幸くん。
「………どうしたの?」
「天馬が本当にウザい!監督どうにか出来ない!?」
「どうにかって、例えば?」
兎に角怒ってるらしい幸くんを宥める。
ここまで出来た中学生はいないけど、天馬くんと喧嘩すると安心するくらい子どもっぽくていつも微笑ましい。
のだけど。
「今回ばかりは本当ウザすぎてイヤだ。
部屋から追い出したい。集中して衣装なんて作れない」
「え!?それはダメだよ!何があったの!?」
「………ん」
そう言われて指を刺される。
なんとなく次に言われるのは予想が付く。
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