第7章 愛してるから-届いたこの手を離さぬように-
「え、ちょっ!?人の話、聞いて…っ」
「聞いてるよ?二人が帰ってきたら…っていうんでしょ?それは僕だってちゃんと分かってるよ」
「だったら…」
「でも、まだ帰ってきてないよね?」
にんまり。
自分でも多分、テレビで見るみたいな悪人笑い(?)をしてるんだろうなって気がする。
でもだって、そうでしょ? 佐奈。
二人が戻ってきたら、バスルームでのえっちは我慢する。
だったら、せめて帰ってくるまでは……。
「まだ、僕達だけだよね?」
「る……んんっ」
キスしながら、僕は佐奈の肌に手を這わせる。
まだ、ここには僕達しかいない。
だったら…二人が戻ってくるまでは…さ。
「いっぱい、しよう?」
「~~~~~っ」
真っ赤になりながらおとなしくなった佐奈を抱きしめて。
すぐに上がり始めた佐奈の啼き声がバスルームの中で反響するのを、僕はうっとりしながら独占した。
「ゃぁぁ、んっ…ぁっ、るい…っ。も…ぅ」
「好きなだけイッて良いよ、佐奈。何度でもイカせてあげる。僕を全部あげるから…ね?」
佐奈と溶け合うたび、えっちとかエロウサギとか、セクハラウサギとか、何か、色々言われることが増えてきたけど、別に構わない。
僕は佐奈のもの。
佐奈は…僕のもの、だから……。
だから二人が帰ってきたって、負けない。
渡さないよ。
佐奈を抱くのは、僕だけ…なんだから。